ノンケ

女の子しかいないマンガを紹介します.有名なものより,手に取ろうか迷いそうな物を紹介していきたいと思います.

『ひなこのーと』(3)

 

 

1巻、2巻と続き、ついにアニメ化を果たし世間にコミックキューンの名を轟かせた本作。待望の3巻発売である。

アニメを見た読者には説明不要だが、本作はひととせ荘に住む4人の住人が劇団ひととせという劇団で活動していくというのが大まかなストーリーである。

3巻の内容は、そう…待ちに待った水着回である。

今まで、中表紙のイラストやタイトルイラストぐらいでしか見ることの出来なかった水着の話である。水着を選ぶ所から話が始まるのという王道展開であり、我々の性衝動を極限まで高まらせる。

さらにひなこの能力とも言うべき、そのへんの動物が群がってくるアレが今回海というフィールドにおいても適用されることとなる。ひなこちゃんから発せられる匂いは血肉の激しい香りがするのだろうか?

また3巻では今までフォーカスのなかったゆあの姉妹について描かれることとなる。どちらかというと妹の方が犯罪的である。

ストーリーは流石に3巻ともなるとありきたりになってしまうかといった所。肥えた豚にはもうひとひねり欲しいかなと感じる。

また3巻には巻末にひみつ氏によるTVアニメの収録レポートが掲載されている。この手のレポマンによくあるタイプの感じ。というか何の前置きも無しにこういったマンガがスタートするのはなかなか編集が雑というかなんというか…。

 

脳死度:★★★☆☆

百合度:★★☆☆☆

ストーリー:★★☆☆☆

イラスト:★★★★☆

 

『双角カンケイ。』(1,2)

 

 

 

双子の姉妹のひまりとあいり。二人は親族じゃなければ見分けがつかない程に瓜二つ。昔は何をするにも一緒だった。妹のあいりは、姉のひまりが次第に自分とは何もかも別々になってしまっていたことを憂いていた。

そんな中、あいりはひまりの身代わりにアルバイトに出ることに。

そこで出会ったひまりの先輩の朝霧ちさきから人違いで告白されてしまう。

正体を隠したままの数奇な恋の始まり。

以下解説(考察?)に多少のネタバレを含む

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『こはる日和。』(2)

 

こはる日和。 (2) (まんがタイムKRコミックス)

こはる日和。 (2) (まんがタイムKRコミックス)

 

1巻に引き続き女の子がイチャイチャクンクンペロペロしているのがベースであるが、本作では産業革命とも言えるキャラクターが生まれる。

みやまちゃんである。

彼女の存在が本巻の脳死度を究極まで高め、我々を別次元へと誘う。

前巻のレビューでも言ったように本作は上物のドラッグである。読み終わった瞬間には何があったのかはあまり覚えておらず、ただ脳に激しい刺激を与えた後に射精後の虚無と満足感が得られる。2MeO-DMTもびっくりである。

間違ってもこの世界に行きたいと思ってはいけない。

作者の脳内はおそらく宇宙である。あとがきで人間ぶってはいるがこれほどまでに上物のドラッグを製造出来る人間が果たしているだろうか。

 

百合度:★★☆☆☆

脳死度:★★★★★

イラスト:★★★★☆

ストーリー:計測不能

 

『となりの吸血鬼さん』(1)

 

 森の側の洋館に魂を持った人形が居るという噂話から、主人公の灯は森を彷徨うが道に迷ってしまう。そんな時に白い髪に透き通った白い肌の幼い女の子と出会う。彼女がその噂の元になっていた魂を持った人形、吸血鬼のソフィー。現代に住む吸血鬼は深夜アニメ鑑賞及びTwitter実況に勤しんだり、アマゾンで血を買ったり、艦これしたりと庶民的な暮らしをしていたのだった...というお話。

吸血鬼によくある特徴、日光が苦手、にんにくが苦手、流水が苦手、年を取らない、等をでは現代ではそうした吸血鬼はどのようにして生きているのかという所を面白おかしく描いている。

確かに、日光が苦手でもアマゾンがあれば血は買えるし(実際に売ってるかどうかは別として...)、流水が苦手なら食洗機で洗えばいいし、夜にしか起きれないなら必然的にアニメ鑑賞に走るのも納得(?)である。

原作者のサイン会があるならばたとえ日中でも頑張って起きる!というオタクの鏡である。

肝心の主人公だが、某なんとかモザイクを彷彿させるフォルム、時々鬼畜な所など、どうみてもなんとかモザイクの忍である。話の途中からソフィーと同棲する事になる。百合。吸血鬼の方から「怖い...」と言われる辺り只者ではない。

そして友達のひなたちゃん。灯の幼馴染であり、灯の好きな食べ物から身長の推移、スリーサイズにパンツの趣味趣向まで把握しているレズストーカーである。

 

何百年も一人で暮らしていた吸血鬼が現代人との交流をきっかけにリア充になっていく様が良かった。その時一瞬の楽しかった記憶はその後何百年も思い出として残るのだといういい話だ。

 

深夜にTwitterでアニメ実況している民の中にはもしかしたら吸血鬼がいるのかもしれない。

 

百合度:★★☆☆☆

脳死度:★★☆☆☆

ストーリー:★★★☆☆

イラスト:★★★☆☆

 

『球詠』volume1

 

球詠 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

球詠 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

 

 中学時代、やる気もあったのに内申の為にやっていた他の人達が大半だったせいで、せっかくの投球能力を活かせず初戦敗退という過去を持った主人公が、高校入学を機に野球から離れようとした時、野球を心から楽しんでいた頃のキャッチボール相手と再開する。しかし入学した高校の野球部は過去の暴力沙汰により廃部寸前の危機に陥っていた。野球部をゼロから再建し、全国大会出場を目指すという話。

まずこの作者のマウンテンプクイチ氏、有名な百合漫画家であるが、野球シーンを百合同人作品にさらっとぶち込む程度の野球好きである。

余談ではあるが、私がこの作者の作品で初めて読んだ『ななゆり』内で、それまで普通の女子高生と思っていた2人の『おはよう』の次の一発目の会話で、『昨日の采配どう思う?あの継投ありえなくない?』と発言していた事はあまりにも衝撃的だった。

とにかく、今回の漫画でようやっと本気で野球漫画を描くことを許された(?)こともあってか、とにかく野球関連の描写が一々細かい

野球経験のある身から言わせて頂くと、”野球のある生活”がとてもリアルに描かれている。

手始めにカバー裏の選手名鑑でありがちな①②...表記で私の心はグッと掴まれ、基礎練習は私が野球部当時行っていた練習と遜色なく、グラウンド整備や先輩からの扱きまで私が野球をしていた当時をとんでもなく楽しい物に美化したらこうなるだろうなというそのものだった。

更に投球フォームや試合の流れなどもかなり丁寧な描写がなされている。後半ページはもはやダイヤのAを読んでいる時の感覚と同じである。

カーブの時は投球時人差し指が内側に折られ、ストレートの時は指を縫い目に走らせてたりしていたり、主人公が得意とするインハイよりも外のデッドボール寸前のコースからアウトローへ曲がるカーブの軌道(バッターにしてみたら避けたと思ったらストライクにされるなんてかなりエグい球である...)、甘めに投げてしまった時の軌道がバッターの外側に行ったりしている所も細かい。

また、カーブカーブストレートというエグい配球(わりと定石ではあるが)とバッターが何を嫌がっているのかとてもわかっている気がする。

 

話が長くなってしまったが、勿論このブログで取り上げるのでソフトな百合描写はある。作者の他の作品よりはかなりマイルドではあるが。(最初に手をもみもみしてあー凄い努力してるねーみたいなシーン等)

百合満足係数はそれほど高くは無い気がする。

 

野球好きのノンケは必見の一冊であると言えよう。

 

百合度:★★☆☆☆

脳死度:★★☆☆☆

イラスト:★★★★☆

ストーリー:★★★☆☆

 

『はんどすたんど!』(1)

 

はんどすたんど!  (1) (まんがタイムKRコミックス)

はんどすたんど! (1) (まんがタイムKRコミックス)

 

ありそうで無かった 新体操部の日常4コマ。北海道の地で新入の高校生となったものの体操部がない!大変だ!となった真白ゆかが新体操部を設立し高体連に出場する話。校庭内で出会った頭のおかしい新城ななみ、運動音痴の乙宮いちご、ネガティブ思考な晴沢ひなたの3人の初心者と経験者の真白の4人の女の子達が、おっぱいが大きくて国体を諦めた顧問の富士崎先生の指導の下新体操器械体操に励む話。

他の日常系4コマと違い、キャラクターが色々な体勢になる為、それなりに技量が問われるところではあるが、デフォルメをしても普通に描けてる辺りとても技術が高いと思う。個人的には色付きの絵よりもマンガの作画の方が好きである。

お話の内容に関しては、ノンケマンガ百合マンガというよりはギャグ漫画。このマンガには幼児体型のななみという女の子がいる(表紙で跳び箱を飛んでるこいつである)のだが、こいつは明らかに常人ではない。頭のネジが300本以上は緩んでる。しかしながらこのマンガの面白さの7割はこいつにかかってるような気もする。

ちなみに新体操器械体操の知識もそこそこ学べてしまった。明日からのストレッチに活かせそうな感じがする。

脳死度:★☆☆☆☆

百合度:☆☆☆☆☆

ストーリー:★★★★☆

イラスト:★★★☆☆

『ひなこのーと』(2)

 

ひなこのーと (2) (MFC キューンシリーズ)

ひなこのーと (2) (MFC キューンシリーズ)

 

 1巻で徐々に演劇の道を切り開いたひなこちゃん。上がり性も少しは克服できたかと思いきや1ページ目でTポーズになるあたりまだまだな様子。モーキャプ勢としては喜ばしい事なのかも知れないが。この巻では、ひなこちゃんがバイトをしたりお正月、バレンタインデー、母親降臨等イベントが目白押し。

1巻の途中から4コマの方式が変わり少し困惑したが、2巻では4コマパートはすべてワイドコマ方式になっている。この4コマがワイドになった瞬間の衝撃と言ったら4:3画面から16:9になった時の衝撃と同じである。ワイドになったことで普通の4コママンガと比較してコマ内の密度が減り、本作の様に顔マンガになりがちな物も程よい奥行きが出ているように思える。

内容については、キャラクターの個性が段々と色濃くなってきているように思う。捨て設定かと思った本を食べるアレも本巻では「忘れてないからな」と言わんばかりに各所で見る。まゆちゃんに至っては金髪ロリ体型という特性上の扱いが多くなりひなこちゃんで脳死するつもりがいつの間にかまゆちゃんで脳死していたという自体に陥る。

アイキャッチの一枚絵も段々とえっちなイラストが多くなり、拙者の候が早漏になってしまう事態に。

なんだか今度アニメが放送するらしい。いいぞ。

 

脳死度:★★★☆☆

百合度:★★☆☆☆

ストーリー:★★★☆☆

イラスト:★★★★☆