『うらら迷路帖』(2)
はりかも,『うらら迷路帖(2)』,まんがタイムきららミラク,芳文社(2015)
前作に引き続き,うららとしての修行を行う4人.本巻では小梅ちゃんとノノちゃんの過去のエピソードや,僕のママである紺ちゃんのお母さんが登場.
本巻では4人の距離が1巻よりもグッと縮まったような気がする.千矢ちゃんが紺ちゃんに執拗なボディータッチ&でこ舐めを繰り返したり怯えて泣いちゃう紺ちゃんを千矢が抱きしめて「神様なんかよりずっとずっと近くにいる!」と,やはり前巻にも増してこちらの脳の溶解度が試される.また,本巻ではなんと水着回がある.みんな可愛い.
イラストも相変わらずのクオリティ.前作からなんとなく思っていた事は,4コマなのに背景の書き込みが結構すごかったり,コマを飛び出したイラストのクオリティもかなり高い.
物語の展開に関しては,これからの展開を予感させるあらゆる伏線が貼られていたり,主人公の千矢ちゃんの持ち前のアグレッシブで壁を乗り越えて行く様が痛快.しかし個人的には他の子達にももうちょっと活躍して欲しいかなという印象がある.
また,迷路町の外の様子が相変わらず具体的には分からない.小梅の過去の話の中で,魔女(本作においては魔女も占い師と同様の存在と定義されている)に対する世間の風当たりや,先生が話す「迷路町の外では私たちは異質な存在」という言葉からなんとなくの推察が出来るかなという程度.
また,作品の設定上どうしても暗い部分が出てきてしまう(禁忌を犯したうららは...とか千矢の正体に関する事とか)が,千矢の明るく前向きな姿勢からそんな暗い部分があったとしても希望を捨てないという,まるで少年漫画のような明るさを感じた.
次巻からは別の茶屋のうららも出てくるようでそれもまた楽しみである.
百合度:★★★★☆
脳死度:★★★☆☆
イラスト:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆